血圧のように目にも圧力があり、眼圧と言います。1日の中でも変動しますし、日によっても違います。またストレスでも上がるという研究結果を院長が学会で発表したことがあります。緑内障は基本的に眼圧が高いために目の神経が少しづつ障害される病気で、一度傷害された神経は薬でも、手術でも治すことが出来ません。緑内障の治療はは進行しないよう予防することが目的です。眼圧が平均的な値でもその人のめにとっては高すぎる場合には緑内障は進行します。
しかし40歳以上の日本人の20人に1人は緑内障と診断される研究結果があります。
また、緑内障でも目の虹彩(茶目)が狭いために発作的に眼圧が上昇し、急な痛みと吐き気を起こし、最悪の場合1日で失明してしまうタイプの緑内障(閉塞隅角緑内障)は日本人に多く、この場合茶目の狭さを解消させるために白内障手術が最も効果があります。
神戸市立中央市民病院在職時には1日100人の緑内障患者さんが受診する緑内障専門外来を毎週数年間担当し、当時は強力な緑内障点眼薬も少なかったため緑内障手術も多く、特に難治性の緑内障に対するろ過手術が専門でした。何回も手術をして手術する場所が無い場合などに「結膜移植」を併用して手術を行うことに関して国際学会雑誌に掲載もあります。緑内障手術の主軸となる線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)に関しましては、通常は入院で行なう手術ですが、当院では日帰り手術も行った実績があります。